坤輿全図

     『坤輿全図』は、フランスイエズ大会の蒋友仁(Michael Benoist)が清朝政府に委任され、康熙年間の『皇輿全図』を基礎に修正及び増訂したものであり、1767年(清・乾隆32年)前後に完成したと思われる。『坤輿全図』は最新の測図法を基に「好魚須」、「歓未須」、「車未須」等の島嶼を増補している。考証したところ、その三つの島の名は正に「釣魚嶼」、「黄尾嶼」、「赤尾嶼」の閩南方言の発音に漢字をあてたものであることが判明した。『坤輿全図』は乾隆皇帝が欽定した公式管轄地図であり、当時釣魚島及びその付属島嶼はすでに清朝の版図内にあることを明確に示している。

坤輿全図